ERP導入パートナーの情報収集

日本の大手企業では1990年代後半から2000年代前半にかけて、これまで自社で開発してきた、いわゆるスクラッチ開発した基幹システムから、ERPへのリプレースが進みました。
その最初のERP導入から20年近くが経過し、ERPやそのハードのサポート切れ、維持管理を依頼できる技術者の減少や高齢化、システムの老朽化によるシステムトラブルの多発といった課題に直面している企業が多数存在しています。
また、会社の成長や業務の変化に現在のERPでは対応できなくなっている、モバイルやクラウド対応など、ITの進化に追従できない、といった課題も多く聞かれます。

こうしたことが背景で、ERPの更新が急務となっている企業が多数存在しています。
そしてそれを具体的に進めるためには、ERP導入パートナーの情報収集が必要です。

ERPの更新においては、通常は現在のERPの保守パートナーに相談します。
しかしこの機会にERPを変更、導入パートナーを変更したいという場合には、新たなパートナーを見つける必要があります。
しかし昨今の技術者不足により、新たなERP導入パートナーを見つけるのは大変難しくなっています。

新たな導入パートナーの見つける方法としては、1.SAPやOracleといったERPベンダーから紹介していただく、2.現在保守契約がある、ERP以外の現行システムの保守パートナーに依頼する、3.ChatGPTやCoPilotを利用して導入パートナーを検索する、といった方法が挙げられます。このとき、パートナー企業の中の信頼できる人に最初にコンタクトする、ことが重要です。

最初のコンタクトパーソンはERPの専門家でなくても構いません。自社の売り上げだけでなく顧客企業のために行動してくれる、信頼できる人物に最初にコンタクトして、ERPに精通した最適なコンタクトパーソンを紹介してもらいます。

ERP導入プロジェクトにおいては、どの会社に頼むか、よりも誰に頼むかのほうが重要です。情報提供依頼に回答した責任者が、その後のプロジェクトにおいても責任者になるケースが多いので、最初の段階から信頼できる人物にコンタクトをすることが、非常に重要です。

適切なコンタクトパーソンがみつかったら、RFIを作成して情報提供を依頼します。
RFIで開示する情報は、自社の紹介、ERP更新の目的、ERPで実現する機能範囲などになりますが、このうち特に重要なのはERPを更新する目的と、想定するスケジュールです。

ERPベンダーからの情報収集においては、ERPの機能の有無やライセンス形態を中心に、確認します。
一方ERP導入パートナーからの情報提供依頼では、ERP更新の目的に対する、ソリューションの情報提供を依頼します。そして、そのソリューションを導入する場合の方法論も、重要な確認ポイントです。

また先ほども述べましたが、ERPの導入においてはどの会社に頼むかよりも、だれに頼むかが重要です。導入パートナーが誰がプロジェクトを担当するか、を想定した体制で情報提供をしてもらうためにも、ERP更新の想定スケジュールを開示することが必要です。

繰り返しになりますが、ERP導入パートナーからの情報収集においては、何を目的としてERPを更新するか、の情報開示が必要です。
一般的には、最も優先度が高い経営課題の解決、を目的とします。例えば在庫の適正化、リードタイムの短縮、業務の標準化・効率化、コストダウンといったテーマが挙げられます。
そのためERP導入パートナーには、ERPの更新でどのように経営課題を解決するか、のソリューションの情報提供を依頼することになります。

それではまとめにはいります。
ERPの更新時におけるERP導入パートナーからの情報収集では、パートナー企業の中の、信頼できる人物に最初にコンタクトします。このときのコンタクトパーソンはERPの専門家である必要はありません。その方から、信頼できるコンタクトパーソンを紹介していただきます。
そしてERP更新の目的に対する、ソリューションの情報提供を依頼します。このときに導入するERPを指定する必要はありません。ERPを利用したソリューションの情報提供を依頼します。

また優先度の高い経営課題の解決を、ERP更新の目的として定義することが重要です。そしてそれに対し導入パートナーが、どういうソリューションを持っているかを確認します。
そしてRFI開示時の想定で構いませんので、導入スケジュールを明示します。導入スケジュールを明示することで、導入パートナーはプロジェクトを想定した体制で、情報提供を行うことができます。

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